こんにちは、カメライクブログの明です。
寒い日が続いたのでちょっと予定より遅れ気味でしたが今年も桜の季節がやってきましたね。
ところで、2022年にアップした「曇りの日に桜のきれいな撮り方を考えてみる」という記事が、びっくりするぐらいの反響をいただきまして、本当にありがとうございます。
これからもお役立ていただける記事を書いていきますので今後ともよろしくお願いいたします。
今回も近くの公園で撮影してきたんですが、私は曇りに恵まれるようで、やっぱり薄曇りで太陽が隠れていました。
時間帯は3時過ぎなので、お昼から夕方の手前くらいの時間の撮影です。
昨年や一昨年に引き続き、気を付けたことや撮りながら考えていたことを含めてお話してみたいと思います。
今回の記事内に掲載する画像は、DPP4などの現像ソフトで現像処理や補正は一切していません(Webに載せるために撮影時のJPGを縮小してウォーターマーク付けただけです)ので、現像したほうがよさそうな写真も一部あると思いますが、撮影時の参考にしていただければ幸いです。
このブログが写真の撮り方のヒントになればうれしいです。
思い出づくり、最高ですね!早速やっていきましょう。
曇りの日に桜を撮影するメリット
今回は満開で撮影できたので、どこを撮っても美しくて満足です。
日本はこの時期どこに行っても桜が咲いているので、今回紹介するような寄り中心の写真は桜の名所に行かなくても十分に撮影できますね。
散歩がてらトライする価値は十分にあると思います。
さて、曇りの日に桜を撮影するメリットですが、ざっくりいうと晴天とは違う表情を撮影できることです。
晴天だと桜はピンク、空は青、雲は白、みたいにコントラストと色合いを美しく撮影することができますが、
曇り空でも、撮影する魅力がいくつかあります。
・桜がピンクでなく白っぽく、透明感があるように撮影できる。
・白い背景が作りやすいので、桜と背景を同化させやすい。
・ふんわりした、やわらかい印象になりやすい。
このようなメリットを意識して撮影すると、曇りの日でも美しい写真が撮れると思います。
そして、あくまで主役は花なので、シャッタースピードやISO感度を調整して、主役の桜の花がちょうどきれいに撮影できる明るさを探すと、狙った通りの写真を撮りやすいと思います。
以前の記事でも寄って撮影するときの考え方やアイディアを紹介してきましたが、今回もそれに準じた写真を撮ってきましたのでジャンルに分けて考えてみたいと思います。
撮影のアイディア
桜の薄桃色と淡緑色の相性の良さ
まず、今回の記事のトップ画にも選定した写真ですが、ピンクと淡いグリーンは春らしさを感じさせてくれる絶妙な取り合わせだと思います。
この緑の背景は桜が咲いている場所に隣接している芝生広場の色です。
ただ、芝生の質感がわからないように、あくまでクリームっぽいグリーンを背景に追加する気持ちでボケ味を出しています。
白い背景と緑の背景の切れ目をどのあたりにするか考えたのですが、手前のピントを合わせている花たちの背景部分に淡い緑がくるように相当変な格好で撮影しています。
すべてを緑の背景にする写真も試しに撮ってみたかったんですが、角度的にそれはできなかったんですよね。
画面いっぱいに花を満たす
この写真はあおって、下から上に撮影しているので、背景のほうが桜より明るいです。
でもこういうのをオートで撮影してしまうと、背景の明るさにつられてどんよりとした桜を撮ることになるので、あくまで主役が花たちで、その花たちをちょうどいい明るさで撮影できるように調整してから撮影するとこんな感じの写真を撮影することができます。
色を付けたわけでもないのに、絶妙にピンクが出ているところも本当に美しいです。
こちらは画面いっぱいではありませんが、一つでは儚い花も集まれば存在感のある花たちになります。
花の流れを意識し背景を溶かす
2022年の記事のトップ画でもこのアイディアを使いましたが、
私の中ではこのアイディアの写真を撮っている時が一番楽しいです。
手前から奥に緩やかに連なる花の流れを見つけて、ボケ味を使いながらだんだんと溶かしていくやり方ですね。
曇りの日との相性も良いと思います。
花と枝、花と幹のコントラストも美しい
力強いごつごつした幹がないと花は咲きません。
枝と一緒に撮影すると、桜の花びらの繊細さがより鮮明にわかります。
儚く、寂しく、スペースを多用する
画面いっぱいに花を満たすのとは対照的に、スペースを多用して花を少しだけ写すのも、寂しさや儚さが表現できると思います。
気に入った形の花たちがあれば、それ以外のものは入れずに画角の一部分に入れてあげれば、儚い美しさを表現することができます。一つや二つだけ咲いている桜を撮影すればさらに儚さが増しそうです。
こういう上から垂れ下がっている枝の形は独特の味を出してくれる引き立て役だと思います。
幹や枝の流れを意識する
空に向けて撮影すると桜が押し花のように撮れますね。ちょっと白飛びさせるこういう表現も好きです。
こう見ると花びらだけではなくて枝や枝からつながる花の「がく」もシルエットが美しいです。
撮影時にもう少し明るさを落としています。桜の花と背景の境目がわかるので自然な見え方になります。
なだらかなカーブを描きながら枝が空に向かって伸長しています。
暗めの写真も撮っておく
今回の記事はJpeg撮って出しで現像も加工も何もしていない写真ばかりですが、
この少し暗めの写真を美しいと言ってくれた人がいました。自分としてはもう少し明るさを上げたいと思ったのですが、明るさの好みは人によって結構変わります。
白とびを許容した写真は後で暗くすることができないので、あえて暗めの写真もしっかり撮影しておき明るい写真ばかりが残らないようにするのもコツかなと思います。
番外編:木全体を撮影する
寄りばかりの写真だと自分の中で不完全燃焼感があったので、別日に近所の小さな川で桜の木全体を撮影することにしました。この日は薄曇りでした。
ここから下に載せている2枚はRAW現像で明るさやシャドウなどを少々調整しています。
桜の木ですが、木全体を撮影しようと思うと、やっぱり美しいシルエットの木を探すことが大事かなと思います。
どこにでもある木なだけあって、枝がほとんど選定されてしまい不自然な形をしている木より、雄大に自由に成長している桜のほうが頭の中にあるイメージに近い写真が撮れそうです。
本当は電線とかフェンスとか無いほうがいいんですが、なにせ近所なので文句は言ってられません。
アイディアとかイメージで見ていただければ幸いです。
引きで全体を撮影するのであれば、桜の名所に行って撮影するとより良いものが撮れますね。
でも人が多いと顔が映り込むので、プライバシーに配慮するという点で公開するのに気が引けるんですよね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回書いた曇りの日の撮影アイディアをまとめてみました。いくらかでも参考になるものがあればうれしいです。
今回のアイディア
- 桜の薄桃色と淡緑色の相性の良さ
- 画面いっぱいに花を満たす
- 花の流れを意識し背景を溶かす
- 花と枝、花と幹のコントラストも美しい
- 儚く、寂しく、スペースを多用する
- 幹や枝の流れを意識する
- 暗めの写真も撮っておく
今回使用したカメラとレンズ
今回撮影に使用したカメラは、EOS 6D Mark II
今回撮影に使用したレンズは、SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM Artです。
毎年の桜はカメラマンにとっては一大イベントなので、年を重ねるごとに上達を確認するチャンスにもなるかもしれませんね。
次は晴天に恵まれたい!
楽しみながらスキルアップできれば最高です。
今回も見てくださってありがとうございました!
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